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「私があの場にいてもおかしくなかった…」 徳岡さん、三次で証言 バングラテロ現場近くに滞在

 バングラデシュ飲食店襲撃テロの現場近くに長期滞在し、国際協力機構(JICA)の事業に携わっているコンサルティング会社社員徳岡泰輔さん(40)が13日、自宅のある三次市内で座談会を開き、市民約30人に現地の様子を語った。

 徳岡さんは、テロのあった1日の前日に休暇で帰国し、自宅で惨劇を知った。犠牲になった日本人7人のうち、女性2人と数日前に名刺交換していたと明かし、「私があの場にいてもおかしくなかった」と吐露。現地の住居から現場の飲食店まで数百メートルの距離にあり、「まさかこんなことが起こるとは」とショックを語った。

 学生時代の2000年から現地と日本を行き来してきた経験から、「バングラデシュの人たちは本来、日本人に対してリスペクトを抱き、歓待の精神で接してくれる」と強調。「海外への出稼ぎやインターネットで過激な思想に触れる若者が増えていてもおかしくない」と不安を漏らしながらも、「動いている事業を止めることはできない。入国できるようになれば現地へ戻る」と語った。(松本大典)

(2016年7月14日朝刊掲載)

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