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被爆の苦しみ 詩で共有 尾道北高の中村さんら ひろしま総文で同世代に訴え

 30日から8月3日まで、県内で初めて開かれる全国高校総合文化祭(2016ひろしま総文)の総合開会式で、尾道北高(尾道市長江)の放送部員が原爆の詩を朗読する。国内外から集まる同世代に、平和の尊さを伝えようと練習に励んでいる。

 朗読するのは、同高3年中村みちるさん(17)=同市天満町。他校の生徒による被爆ピアノの演奏に合わせて「原爆詩集 八月」から、被爆の後遺症に苦しみながらも生きる希望を持ち続けた男子生徒の詩を披露する。

 実行委員会事務局が、県内のコンテストで優勝経験を持つ中村さんに朗読を依頼。昨年10月から同高の放送室でほかの部員から助言を受けながら練習を重ねる。

 中村さんは「多くの子どもたちが被爆して、いつ死ぬか分からない恐怖を抱えることになった。詩を通じて彼らの苦しみや平和への願いを訴えたい」と力を込める。

 開会式は、30日午後1~4時に県立総合体育館(広島市中区)で1~3部に分かれて開催。米国や韓国など海外のほか、全国からの高校生たち約4千人が出席する。朗読は3部である。

 全国高校総合文化祭は、広島、福山など8市で演劇や吹奏楽、書道など25部門の大会が予定されている。(新山京子)

(2016年7月14日朝刊掲載)

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