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放射線への理解深めて 放影研、翠町小で出前授業 広島市南区

 放射線影響研究所(放影研、広島市南区)は13日、放射線への理解を深めてもらおうと、小中学校向けの出前授業を始めた。南区の翠町小に講師を派遣し、4年生97人に放射線の性質や人体への影響を教えた。

 放影研顧問で放射線生物学を専門にする高橋規郎さん(69)が3クラスに各45分の授業をした。被爆10年後に大腸や胃などの固形がんが増え始めたデータや、飛行機の機体検査といった利用方法を紹介。特殊な測定器で鉛の放射線遮断能力を確かめる実験もした。

 山西希歩(のあ)さん(10)は「放射線を防げると分かってよかった」と話した。

 出前授業は、放影研が昨年、南区内の小中学校から協力を求められたのを受けて実施。広島大原爆放射線医科学研究所など他の5団体も協力し、内容に応じて教授や職員らを派遣する。(森戸新士)

(2016年7月14日朝刊掲載)

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