×

ニュース

被爆2世の援護実現を 広島市西区で連絡協 集団訴訟へ学習会

 被爆2世への国の援護が不十分として、全国被爆二世団体連絡協議会が準備する集団訴訟に向けて、県被爆二世団体連絡協議会は16日、学習会を広島市西区の自治労会館で開いた。構成4団体の約30人が参加した。

 全国二世協は被爆者援護法の被爆2世、3世への適用を国に訴えてきた。だが実現の見通しは立たず、2世として初めて集団訴訟を起こす方針を2月の総会で決定。50~100人の原告団を結成し、今秋にも提訴する。

 講師を務めた全国二世協の平野克博事務局長(58)は、被爆2世が健康不安を抱えながら社会的偏見にも悩む中、国は必要な対策を取らなかったと主張し、損害賠償請求すると説明。「慰謝料を命じる判決が出れば、援護法も変えざるを得ない」と意義を訴えた。

 学習会に先立つ総会では、会長に政平智春氏(67)を再任。集団訴訟を進める活動への積極的な参加などを盛り込んだ2016、17年度の活動方針を決めた。(渡辺裕明)

(2016年7月17日朝刊掲載)

年別アーカイブ