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ジュノー博士 母国スイスでアニメ上映へ

 被爆直後の広島に大量の医薬品を届けたスイス人医師マルセル・ジュノー博士(1904~61年)の生涯を描いたアニメ「ジュノー」=写真は一場面=が5月4日、母国のスイスで初めて上映される。

 ジュノー博士は1945年8月、赤十字国際委員会の駐日主席代表として来日。広島の被爆の惨状を知ると、空輸した15トンの医薬品とともに9月に広島に入り、被害調査と負傷者の治療に当たった。

 アニメは、現代の女子中学生2人がタイムスリップして、博士の生涯を目撃するストーリー。NPO法人「モースト」が2010年に制作した。64分。

 上映会に出席する津谷静子理事長(広島市東区)は「博士への感謝と、核兵器の非人道性を訴えた功績をスイスの人に伝え、核のない世界に向けた意識を高めるきっかけにしてもらいたい」と話している。アニメはジュネーブ大で英語字幕版を無料で上映する。

(2012年4月30日朝刊掲載)

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