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原爆犠牲者に平和誓う 県立広島商業高で慰霊祭

 広島市中区の県立広島商業高で17日、前身の広島商業学校の原爆慰霊祭があった。遺族、在校生たち約150人が参列し、犠牲となった生徒や教職員計137人を悼んだ。

 参列者は会場の多目的ホールで黙とう。祭壇に白菊を献花し、手を合わせた。生徒会長の3年藤本尽さん(18)は「戦争、原爆の記憶を途絶えさせないことが、広島の学生である私たちの使命」とあいさつした。

 当時3年の兄を亡くした泰田康二朗さん(78)=中区=は「兄たちは永遠に卒業できないと考えると痛恨だ。在校生は平和をかみしめて」と話した。

 慰霊祭に先立ち、当時2年だった神田侃(すなお)さん(85)=東区=が友を失った体験を証言。「命は地球より重い。争いではなく、対話で解決する生き方をしてほしい」と在校生に語り掛けた。(長久豪佑)

(2016年7月18日朝刊掲載)

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