×

ニュース

核の先制不使用 「反対論」に抗議 原水協が声明

 オバマ米政権が検討する核兵器の「先制不使用」政策に反対論があり、日本政府が米側へ協議を申し入れている問題で、日本原水協などは19日までに「政府は核兵器廃絶を妨害するような態度をやめるべきだ」とする抗議声明を発表した。

 政府内には、核攻撃を受けるまで核を使わない先制不使用が採用されれば、核抑止力が損なわれると懸念する声が根強い。原水協は声明で「核兵器を先制的に使わないことは当然すぎるほど当然」と強調。「使用を前提とする政府の態度は核兵器のない世界の実現に逆行する」と批判している。広島県原水協も同様の声明を発表。それぞれ首相官邸と外務省に送った。

 一方、菅義偉官房長官は19日の記者会見でこの問題に言及し「(協議している)事実はない。日米は常にしっかり連携しており、米国は(先制不使用宣言を)決定はしてはいないということだ」と述べた。

(2016年7月20日朝刊掲載)

年別アーカイブ