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「安全最優先を」山口知事が苦言 伊方3号機トラブル

 山口県の村岡嗣政知事は20日の記者会見で、再稼働に向けた最終作業が続く四国電力伊方原発3号機(愛媛県伊方町)の1次冷却水のポンプに不具合が発生したトラブルについて、「安全性を最優先にしてほしい」と苦言を呈した。

 山口県上関町の離島八島が伊方原発から半径30キロ圏内にあり、原子力規制委員会が示す緊急防護措置区域に含まれている。

 26日の予定だった再稼働は8月以降になる見通し。村岡知事は、再稼働に同意した愛媛県の判断を尊重する考えは変わらないとしながらも、「住民の立場に立てば安心、安全が特に優先されるべきだ」とした。

 山口、愛媛両県は2012年3月、同原発で異常や不具合があった場合、愛媛県が情報提供する確認書を交わした。山口県防災危機管理課によると、不具合が起きた今月17日にメール、ファクスで連絡があった。村岡知事は「環境への影響はなかったとの連絡を受けた。しっかりと運用されることが重要だ」と述べた。

(2016年7月21日朝刊掲載)

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