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旅行客に折り鶴カード 広島の11小中学校がメッセージ添える 21宿泊施設で配布へ

 広島市立11小中学校で、子どもたちが折り鶴付きメッセージカードを作っている。平和への願いをつづって旅行客に贈り、返事を書いてもらう市の事業の一環。来月上旬から、「広島ピースホステルネットワーク」に加盟する市内21の宿泊施設で配られる。

 カードは原爆の子の像(中区)に寄せられた折り鶴の再生紙で名刺大。2枚一組で、自作の折り鶴をそれぞれに貼り付け、1枚に子どもたちがメッセージを記している。もう1枚は旅行客の返信用。

 市の呼び掛けに応じたのは小学1校、中学10校。うち大州中(南区)では、1年176人が平和学習でカードを製作。吉本綺星(きらら)さん(12)は日本語で「一日でも早くかくへいきがなくなりますように」と書き込んでいた。

 広島を訪れる外国人や若者たちに平和への願いを伝え、発信してもらうのが狙い。被爆70年を機に初めて取り組んだ昨年度は、宿泊施設のロビーやフロントに6218組を置き、1229枚の返事が届いたという。

 ことしは計4300組の製作を依頼した。市の担当者は「子どもたちの平和メッセージが、広島ならではの『もてなし』として旅行客に届けば」と期待する。(森戸新士)

(2016年7月22日朝刊掲載)

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