×

ニュース

被爆者が証言 平和訴え 三次で学習会

 被爆者から体験を聞く平和学習会が20日夜、三次市十日市中のCCプラザであった。同市三良坂町の半田孝江さん(90)が「被爆体験と平和への想い」と題して講演し、約170人が聞き入った。

 半田さんは爆心地から約1キロ離れた広島陸軍病院(広島市中区)で、看護師として勤務中に被爆。学習会では、手作りの地図を示し、「一瞬で広島全体が焼かれるなんて思いもしなかった」と振り返った。

 「19歳の当時、額に深い傷を負ったことは耐えきれない思いがした」と語り、子や孫が生まれるたびに原爆症の症状が出ないか不安になった経験も明かした。「世界ではテロが相次いでいる。命の大切さを訴えないといけない」と呼び掛けた。

 三次市南畑敷町の看護教員出原孝枝さん(34)は「分かりやすい地図や言葉で、次世代に平和の大切さを伝えようとする強い思いを感じた」と話した。

 学習会は、連合広島備北地域協議会が主催した。(城戸良彰)

(2016年7月22日朝刊掲載)

年別アーカイブ