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準絶滅危惧ミサゴ 山口県上関・鼻繰島で営巣 原発予定地近く

 中国電力は22日、山口県上関町の上関原発建設予定地近くの鼻繰島で、環境省の準絶滅危惧種の野鳥ミサゴの営巣を初めて確認したと明らかにした。現場での作業は中断しており、危害が及ぶ恐れはない。同社は「今後の繁殖行動を継続して観察する」としている。

 ミサゴは北海道から沖縄県まで生息するタカの仲間。環境調査の委託業者が3月29日、予定地の沖合約500メートルの鼻繰島で、岩場の巣にいる成鳥2羽を見つけた。今月5日には、ひな1羽も確認した。

 同社がこの日発表した、環境監視調査の2015年度の結果に記述がある。同社は「環境が確実に保全されていることが確認された」としている。

 島での営巣確認は1999年のハヤブサ以来。上関の自然を守る会の高島美登里代表は「餌の魚が豊富で、豊かな自然が残っていることを示している」と指摘した。

(2016年7月23日朝刊掲載)

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