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戦争の遺構を山道で巡ろう 東広島の「海軍山」一帯 「里山守る会」整備 

 東広島市志和町奥屋の「ふるさとの里山を守る会」は、地元で「海軍山」として親しまれる一帯にある、旧日本海軍の建造物や遺構とそれを巡る山道を整備している。「戦争を物語る証人」として、保存を目指す。(森岡恭子)

 同会によると、一帯には敵機を見張るための中野村聴測照射所と関連施設が造られたという。探照灯と聴音機の基礎部分、コンクリート平屋の司令棟など計17の施設跡が、山道沿いの約3キロにわたって残る。

 守る会は昨年から山道の整備を始め、ことしは市から補助金40万円を受けた。7月中旬には近くの県道沿いに縦90センチ、横180センチの案内板を設置した。

 10月には施設を巡る登山イベントを企画。ガイド養成も視野に入れている。

 平原昭雄事務局長(75)は叔父が建設に携わった同照射所に関心を持ち、当時を知る人に聞き取りなどをしてきた。「多くの人に訪れてもらい平和の道しるべにしたい」と話している。

(2016年7月23日朝刊掲載)

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