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海に眠る「大和」実感 呉のミュージアム 調査映像 公開始まる

 東シナ海に眠る戦艦大和の潜水調査映像の一般公開が23日、呉市宝町の大和ミュージアム3階大和シアターで始まった。ファンや観光客は、1945年に沈んだ大和の現在の姿を興味深そうに見入っていた。(広重久美子)

 映像はデジタルで約9分間。艦首部分の菊の紋章や直径約5メートルのプロペラ、上下が逆さになった第一主砲塔などを縦3・9メートル、横7メートルの大型スクリーンに映し出した。

 柳井市伊陸の無職光永一典さん(65)は「形や塗装が残っていて当時の様子がしのばれた。鮮明な映像で見ると乗っていた3千人が亡くなった実感が湧いた」と話していた。

 大和は旧呉海軍工廠(こうしょう)で建造された。呉市が5月に実施した調査では、無人潜水探査機を遠隔操作し、水深約350メートルに潜らせ、写真約7千枚とデジタル映像約50時間分を撮影した。

 映像は午前9時~午後5時半に繰り返し流している。常設展観覧料(一般500円)が必要。9月28日からは調査結果を反映し常設展示を更新する予定。

(2016年7月24日朝刊掲載)

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