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アートで紡ぐ平和の願い 広島市中区で催し 記録映画上映や写真展示

 芸術作品を通じて平和を考えるイベントが24日、広島市中区の旧日本銀行広島支店であった。国内外の芸術家たちが企画し、市民たち約50人が参加した。

 広島の被爆の惨状をいち早く世界に伝えた米国人記者の故ジョン・ハーシーさんの足跡をたどるドキュメンタリー作品を上映。主人公を務めた孫で芸術家のキャノン・ハーシーさん(39)が、制作に協力した被爆者上野照子さん(87)=西区=と対談し、「被爆者や祖父の深い思いに迫れた」と手応えを語った。

 平和をテーマにしたコンサートや写真の展示もあった。参加したデザイン専門学校講師の尾崎隆一さん(52)=東区=は「被爆地で感じたことを表現する創作活動は、平和を考えるきっかけになると感じた」と話した。

 キャノンさんたちは今月、日米、南アフリカの若者が被爆地に滞在しながら制作した芸術作品の展覧会なども市内で開催した。一連の取り組みの費用の一部を広島国際文化財団が助成した。(川上裕)

(2016年7月25日朝刊掲載)

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