×

ニュース

被爆ピアノ 癒やしの旋律 広島市安芸区の養護ホームで演奏会

 広島市安芸区の原爆養護ホーム「矢野おりづる園」で24日、被爆ピアノのコンサートがあった。宇部市出身のピアニスト小林愛実さん(20)=東京都杉並区=が演奏し、入所者約50人が聞き入った。

 小林さんは、爆心地から約2・6キロの民家で被爆したというピアノで、ショパンのプレリュード1番やシューマンのトロイメライなど7曲を演奏。全員が、童謡「ふるさと」を小林さんの伴奏で合唱した。

 入所者の高田シゲ子さん(93)は「きれいな音色でびっくり。ピアノに負けないよう健康に長生きしたい」と話していた。

 音楽に触れる機会が少ない入所者に楽しんでもらおうと、県などがつくる実行委員会が企画。中区で23日にあった演奏会「ピース・アーチ・ひろしま」に出演した小林さんが協力した。(土井和樹)

(2016年7月25日朝刊掲載)

年別アーカイブ