×

連載・特集

オバマ大統領の足跡 <2> 献花 直立不動 数秒黙とう

 こうべを垂れて手を合わせる人、じっと黙とうする人、スマートフォンで記念撮影する人…。原爆慰霊碑(広島市中区)を訪れる人々の思いは一様ではない。

 オバマ米大統領は、慰霊碑に白い花輪を手向けた後、直立不動で数秒間、目を閉じた。原爆投下への謝罪と受け止められるのを避けるためか、深いお辞儀はしなかった。

 慰霊碑のある平和記念公園一帯は被爆前、広島有数の繁華街だった。人々の、それぞれの生活があった。オバマ氏は、何を思い浮かべ、まぶたの奥に何を焼き付けたのか。

 8月6日の平和記念式典で、慰霊碑に納められる名簿に載る死没者数はことし、初めて30万人を超える。(写真・河合佑樹、文・馬場洋太)

(2016年7月27日朝刊掲載)

年別アーカイブ