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「慰霊の場 配慮を」 ポケモンGO 広島市 平和公園に掲示

 広島市は27日、スマートフォン向けゲーム「ポケモンGO(ゴー)」の対戦場所などが設定されている平和記念公園(中区)で、「慰霊の場」であることを理由にスマホ利用に配慮を求める張り紙をした。

 市職員が、原爆ドーム前のごみ箱など7カ所に「慰霊の場であり、スマホ等の使用は十分に配慮を」などと日英両語で書いたA3判の紙を掲示した。

 市によると、公園内では、ドームや原爆の子の像など3カ所がポケモン同士の対戦場所になっているほか、アイテムを入手できる地点が約30カ所あるという。市は8月6日の「原爆の日」までに、これらの設定を解除するよう開発を主導した米ナイアンティックに要請している。市緑政課は「ゲームの禁止までは求められないが、常識的な行動を」と呼び掛けている。

 またJR広島駅南口(南区)ではこの日、「歩きスマホ」による事故が起きないよう、広島東署員やJR西日本広島支社の社員たち20人が啓発のチラシ500枚を配った。広島県警の佐藤百実・減らそう犯罪情報官は「画面に注意が向くと、ひったくり被害にも遭いやすい」と訴えていた。

 県警によると、配信が始まった22日から27日正午までに、ポケモンGOをプレーしながら車を運転したなどとして道交法違反容疑で11件を摘発した。(和多正憲、土井和樹)

中電発電施設 除外申し入れ ポケモンGO

 中国電力は27日、島根原発(松江市)などをスマートフォン向けゲーム「ポケモンGO」のキャラクターの出現地や対戦場所に設定しないよう、開発を主導した米ゲーム会社のナイアンティックに要請した。

 島根原発に加え、火力発電所にも設定しないように、電話とインターネットで申し入れた。中電は「発電所には燃料などの危険物があり、発電設備の保安の観点からお願いした」と説明。現時点でキャラクターが出現しているかは「施設の管理上、公表を差し控える」としている。

 米国でゲーム利用者が原発に入り込んだ事例を受け、中電は島根原発で警備の徹底を図る。変電所へ侵入しないように呼び掛けるテレビCMも31日から流す。

(2016年7月28日朝刊掲載)

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