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被爆電車の劇に自分重ね 鈴峯女子中・高生が鑑賞

 演劇「チンチン電車と女学生」の公演が7日、広島市西区の鈴峯女子中・高であった。広島電鉄で動員された職員の代わりに路面電車の運転士や車掌を務め、被爆した生徒の悲劇を描く舞台を、生徒と卒業生約900人が鑑賞した。

 広島電鉄家政女学校の生徒が被爆で仲間を失いながら乗務する姿を、大阪の劇団が熱演。生き残った生徒が鈴峯女子中・高の前身の広島実践高等女学校に避難する場面もあり、生徒はわがことのように劇を見守った。

 公演を鑑賞した卒業生が学校側に劇団を招くよう提案した。同中3年谷口唯さん(15)は「つらい状況でも、自分の役割を果たそうとする当時の生徒の姿が印象に残った」と話していた。(山田太一)

(2012年5月8日朝刊掲載)

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