×

ニュース

[オバマ米大統領を迎えた夏] 献花プレート伝える訪問 ひろしま総文 崇徳高生 会場に展示

 オバマ米大統領が原爆慰霊碑(広島市中区)に手向けた花輪に付いていた名前入りの「プレート」が、30日に開幕する全国高校総合文化祭(2016ひろしま総文)の会場で公開される。新聞部門に参加する崇徳高(西区)新聞部が花輪を作った生花店を取材し、譲り受けていた。ゆかりの品を通じて「核兵器なき世界」への願いを全国の高校生たちに感じてもらう。(長久豪佑)

 プレートは紙製で、縦約20センチ、横約60センチ。白地に、英語の名前と肩書が黒で印字されている。5月27日の献花当日は、花輪の中央に取り付けられていた。オバマ氏が平和記念公園を去った後、花輪を写真に収めようとする市民や旅行者の行列ができた。

 花輪の一式は、市の発注を受けた谷沢楽花園(中区)が製作。訪問3日後に同店へ戻っていた。中国新聞朝刊でその情報を知った崇徳高新聞部が直後に訪れ、店主を取材。その際、廃棄予定だったプレートを、訪問に同行した安倍晋三首相の物と合わせて厚意で譲り受けたという。

 展示するのは、総文新聞部門の会場である広島女学院大(東区)ヒノハラホール5階。8月3日までで、一般市民も無料で見学できる。副部長の2年丸照正さん(16)=東区=は「歴史的な出来事を示すプレート。展示を見て、核兵器廃絶を願う広島の思いを知るきっかけになれば」と期待する。

 同校新聞部員約20人はオバマ氏の訪問当日、公園周辺や街頭で取材した。生花店への取材内容も含めて学校新聞にまとめ、原爆の日の登校日に全校生徒へ配る。プレートは文化祭などでの展示も考えるという。

(2016年7月30日朝刊掲載)

年別アーカイブ