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原爆慰霊碑の清掃「継承」 島根県被爆二世の会 松江で月1回活動 

高齢の被爆者に代わり維持

 島根県被爆二世の会(松浦広昭会長)が、松江市学園南1丁目の北公園内にある原爆慰霊碑を月1回、清掃するボランティアを始めた。10月12日の慰霊式に向けて活動。平均年齢が80代後半の被爆者に代わって慰霊碑の維持や管理を担う。(西村萌)

 2回目となった今月の作業では、市内の3人が約1時間、汗を流した。草刈り機で周辺の雑草を刈り取ったり、ほうきで落ち葉を集めたりした。

 長崎市で被爆した父が亡くなり、6月に入会したばかりの松江市西持田町の建設業松本春男さん(59)は「定期的に清掃し、慰霊碑を守るのが自分たちの役目」と汗を拭った。今後も慰霊碑や周辺の清掃を続ける。

 慰霊碑は、原爆の日の8月6日朝、黙とうのために集まった被爆者が清掃していた。だが、体力の低下などで集まる被爆者が減り、2世も一緒に清掃するようになった。戦後70年の節目だった昨年10月の慰霊式前、周辺に落ち葉がたまっていたことから、松浦会長(67)が提案した。

 同会の会員は現在約120人。松浦会長は「被爆2世の親睦を深める場としても、活動を続けていきたい」としている。

(2016年7月30日朝刊掲載)

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