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一人芝居続ける堀さん、8・6広島上演へ協力者を募る

■記者 森田裕美

 原爆を題材にした一人芝居の上演を続ける声優堀絢子さん=東京都=が、来年の原爆の日に合わせた広島公演の実現に協力してくれる団体やボランティアなどを募っている。全国各地で演じて来年で20年。上演の依頼はめっきり減った。節目の年に、爆心地近くでの上演を手弁当でも実現させたいという。

 テレビアニメ「忍者ハットリくん」や「新オバケのQ太郎」に出演した堀さんは、軍医だった父が広島で被爆死した。被爆翌日に亡くなる少女と母親を描いた芝居「朝ちゃん」の上演を1989年にスタート。「反戦(半千)」をかけた500回を目標とし、これまでに162回演じた。

 ただ、90年代は学校などの依頼で年に40回ほど演じたこともあったが、平和教育の衰退なども背景に今年はまだ2件という。

 8月6日前後の連続上演は悲願。このほど広島を訪れて爆心地周辺で上演できそうな会場を回った。しかし、場所の確保のほか、準備にあたる調整役などのめどは立たない。

 「命がなおざりにされる事件が続く。少しでも多くの親子に見てほしい」と堀さんは支援を呼び掛けている。ぷろだくしょんバオバブTel03(5261)9331。

(2008年10月22日朝刊掲載)

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