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みんな主役 笑顔と汗 ひろしま総文開幕 高校生、中心部を行進

 活気あふれるパフォーマンスやイベントが、「文化部のインターハイ」の初日を彩った。30日に広島県内で幕を開けた、第40回全国高校総合文化祭(2016ひろしま総文)。広島市中心部では高校生がはつらつとパレードした。部門大会も各地で始まった。(明知隼二、樋口浩二、川村正治)

 パレードは、平和記念公園(中区)南側の平和大通り、西側の道路計約700メートルであり、32都道府県から約2千人が参加。色とりどりの衣装に身を包み、バトントワリングやマーチングを披露した。広島東洋カープの応援歌なども織り交ぜて盛り上げた。

 一帯は、1945年8月6日、空襲に備えた建物の取り壊し作業に動員されていた多くの学徒が被爆し、亡くなった場所でもある。同世代が犠牲になった歴史を意識し、ゴール近くの沿道に、県内の高校約130校が1羽ずつ作った大型の折り鶴を展示した。中区の川住益一さん(94)は、汗を流し演技をする高校生の姿に「元気なパレードが、慰霊につながっていると感じる」と目を細めた。

 同市中心部では、紙屋町地下街シャレオ(中区)で家庭部門のイベントもあった。海田高の生徒が中世の衣装を再現し、ファッションショー形式で披露。安佐北区のパート徳丸良江さん(69)は「良く研究して作られていますね」と感心していた。

 広島国際会議場(中区)では写真部門の展示がスタート。秋篠宮さまと長女眞子さまが訪問された。被爆建物の旧陸軍被服支廠(ししょう)(南区)の写真を秋篠宮さまに説明した日彰館高3年久行加恵さん(17)は「じっくりと作品と向き合ってくださった。被爆地広島の歴史に少しでも思いをはせてもらっていたらうれしい」と話した。

(2016年7月31日朝刊掲載)

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