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広島県 折り鶴活用2万6000羽 三次市に初回配布

 広島県広島市は、原爆の子の像(中区)に寄せられた折り鶴の活用策の一環で、無料配布する第1号を三次市に決めた。三次市は約2万6千羽分に当たる22キロを受け取り、8月上旬に三良坂平和公園で開く「平和のつどい」でともす灯籠の装飾に使う。(藤村潤平)

 三次市の提案では、平和のつどいで園内に並べる灯籠約800基に、子どもたちが折り鶴をちぎり絵のようにして貼り付ける。折り鶴を1枚の紙に戻す作業を市内の高齢者施設の入所者や利用者が担う計画。世代を超えた交流につながる点もアピールした。

 広島市は、三次市のアイデアが有識者委員会が示した活用方針に沿うと判断。イベントの準備で時間的に余裕が少ないことを考慮して早々に配布を決めた。三次市地域振興課は「折り鶴に託されている平和への思いをさらに高めたい」としている。

 広島市が1日から始めた折り鶴配布の受け付けには、9日までに6件の活用アイデアが寄せられている。市が適当と認めれば、原則1袋(約1万3千羽、11キロ)単位で配布する。送料は市が負担する。

(2012年5月10日朝刊掲載)

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