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原爆罹災者名簿を公開 広島

 原爆で行方が分からなくなった人の消息を知る手掛かりとなる「原爆罹災(りさい)者名簿」の公開が1日、広島市中区の広島国際会議場3階研修室で始まった。6日まで、2万3039人分の名前や最期を確認できる。

 1968年に広島東署で見つかった検視調書をはじめ、周辺町村の避難者名簿や火葬場名簿など計83冊。名前や年齢、死因などが書かれている。遺族が捜している人の名前や年齢を申請し、掲載されていれば閲覧できる。初日は1人が父親の情報を求めて訪れたが、確認できなかった。

 市は、68年から毎年この時期に83冊を公開。昨年は45人分の申請があり、載っていたのは8人だった。

 また会場では、名前が判明しながら引き取り手のいない原爆供養塔の納骨名簿を掲示している。原爆死没者名簿の記帳申請や、国立広島原爆死没者追悼平和祈念館への遺影登録も受け付ける。市平和推進課Tel082(242)7831。(益田里穂)

(2016年8月2日朝刊掲載)

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