×

ニュース

被爆3世の思い 写真・書・映像に 広島市内の3人 西区で合同展

「戦後の歩み 家族で話して」 あの日の記憶 アートで伝えたい

 広島市安芸区の写真家堂畝紘子さん(34)が「被爆3世」をテーマにした写真展を西区福島町のギャラリー「KAWAI PLACE」で開いている。歴史を重ねてきた家族の営みを紹介する企画に、同世代の映像作家と書道家が呼応。3人の合同展として初開催した。無料。5日まで。(石川昌義)

 堂畝さんは昨年、被爆3世とその家族を被写体に撮影を始めた。22組の家族写真に加え、映像作家吉田依未さん(36)=安佐南区=が撮影した被爆3世のインタビュー動画を上映。写真からイメージを膨らませた書道家河内裕美さん(36)=同=の作品も展示する。

 「原爆や戦争について直接聞き取ることができる最後の世代が被爆3世」と堂畝さん。被爆者の孫を県内外に訪ね、カメラを向けた。

 「伝える」「繋(つな)がり」…。河内さんの書には、家族の歴史を印象づける文字が並ぶ。堂畝さんの撮影に同行した吉田さんは「『あなたにとって幸せとは』と尋ねると『家族』と答える人が多かった」と振り返る。堂畝さんは「戦後71年間の歩みを家族で話し合うきっかけにしてほしい」と呼び掛けている。

(2016年8月2日朝刊掲載)

年別アーカイブ