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慰霊碑前で不戦を誓う 安芸高田市向原 迫る追悼の夏 広島県北からも

 安芸高田市の向原町原爆死没者追悼式が7月31日、同町の丸山公園内にある慰霊碑前で営まれた。同町原爆被害者の会の主催で、会員たち16人が参列し不戦を誓った。

 市内の被爆者団体の解散が相次ぐ中、今年は初めて町内全体に開催を告知。同会の玉川祐光会長(84)が「会員の高齢化で被爆者団体も年々減る中、市全体で平和を願う場にしたい」とあいさつ。参列者は白いキクの花を1本ずつ献花した。

 同町には被爆直後からトラックなどでけが人が運ばれ、身元不明のまま火葬された被災者も多数いたという。

 当時7歳だった同町の是貞一義さん(78)は「負傷者が国民学校の講堂にずらっと並ぶ光景を見て、戦争はしてはいけないとの思いを抱いてきた」と参列者を前に話した。

(2016年8月2日朝刊掲載)

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