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平和式典へ献花の菊 三次の生産組合 3000本きょう発送 迫る追悼の夏 

 三次市菊生産組合(17戸)の組合員の畑で、原爆の日の6日に広島市内である平和記念式典で原爆慰霊碑へ供える菊の花が収穫された。組合全体で計約3千本を集め、2日に発送する。

 同組合は45年ほど前から毎年、無償で式典に菊を提供している。約30アールで菊を栽培している三次市布野町上布野の角谷栄美(さかみ)組合長(66)の畑では1日、黄色い小菊約300本を収穫。はさみを使って手際よく根元から摘み、10本ごとに束ねた。

 今年4月に組合長に就任し自身も被爆2世。母敏子さんの名前が記された原爆死没者名簿が納められている原爆慰霊碑を7月に訪れ、菊を手向けた。

 「母たち被爆者のためにも、平和な世界になってほしい」と角谷組合長。組合員は減少しているが、「私たちが元気な限り、菊の提供を続けていきたい」と力を込めた。(城戸良彰)

(2016年8月2日朝刊掲載)

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