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若者に ゲンのメッセージ 中沢さんトークと上映会

 被爆後の広島で力強く生きる少年を描いた漫画「はだしのゲン」の作者中沢啓治さん(73)が半生を語ったドキュメンタリー映画「はだしのゲンが見たヒロシマ」の上映会が27日午後7時、広島市西区横川町の「横川シネマ」で開かれる。中沢さんのトークイベントも予定している。

 中沢さんは6歳の時、爆心地から約1・2キロで被爆。父や姉弟を亡くした。後に漫画家となり、体験を基にした代表作「はだしのゲン」は海外でも高く評価されている。

 映画は昨年4月に完成し、被爆時の惨状や家族の死、原爆に向き合うきっかけなどを描いている。77分。トークイベントは上映後の約40分間、「はだしのゲンが若者に伝えたいこと」をテーマに開催。来場者が中沢さんに自由に質問できる。

 映画制作に携わり、上映会を企画した渡部久仁子さん(31)=安佐南区=は「踏まれても立ち上がる麦のように生きたのがゲン。戦争や原爆の恐ろしさを感じてもらうだけではなく、自分の生き方を考えるきっかけにしてほしい」と来場を呼び掛けている。

 一般1500円(前売り1300円)。大学生までと60歳以上は千円。渡部さんTel082(502)0428。(増田咲子)

(2012年5月14日朝刊掲載)          

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