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被爆者ら79人追加提訴 広島地裁 伊方原発差し止め訴訟

 広島、長崎両県の被爆者たちが四国電力伊方原発(愛媛県伊方町)の運転差し止めを求めた集団訴訟で、17都府県の79人が3日、広島地裁に追加提訴した。原告数は計145人となった。また、8月中に見込まれる3号機の再稼働差し止めを求めた同地裁での仮処分にも1人が加わり、申立人は計4人となった。

 追加提訴したのは19~77歳で、このうち両県の被爆者は16人。1次提訴の原告も含めた被爆者は計34人となった。提訴後に記者会見した原告団の堀江壮団長(75)=広島市佐伯区=は「さらに多くの方に裁判に加わってもらいたい」と話した。

 原告側は訴状などで、伊方原発が南海トラフ巨大地震の震源域にあり、活断層に近く、地震や津波による事故発生が懸念されると指摘。事故で「放射性物質が放出され、原告らの生命、身体に深刻な被害が発生する」などと訴えている。

 四国電力は1号機の廃炉を決め、3号機は8月中の再稼働を予定している。追加提訴を受け、同社は「安全性を広島地裁に理解していただけるよう適切に主張、立証していきたい」とのコメントを出した。(菊本孟)

(2016年8月4日朝刊掲載)

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