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福島原発事故 長期の健康調査必要 ヒロシマの会総会で講演

 市民団体「核兵器廃絶をめざすヒロシマの会」は13日、広島市中区で総会と記念講演会を開いた。広島大原爆放射線医科学研究所(原医研)元所長の鎌田七男医師(75)が、福島第1原発事故の被災者に対し、国が長期的な健康調査をする必要性を訴えた。

 講演で鎌田医師は、昨年5月の独自調査で福島県民の尿から放射性セシウムを検出したが、国や県の健康調査は遅れたと批判。「住民を長期的にフォローする責任感が薄い。政府のリーダーシップが発揮されず残念だ」とし、今後は健康手帳の発行や毎年の健康診断が必要だと主張した。

 総会では、核兵器と原発の廃絶を訴える「世界核被害者大会」を2015年に広島で開催することを目指すなど本年度の活動方針を採択した。(河野揚)

(2012年5月14日朝刊掲載)

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