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希望の調べ 福竜丸と 被爆ピアノ演奏会 東京

 広島で被爆した2台のピアノによるコンサートが13日、東京・夢の島の第五福竜丸展示館であった。約180人が訪れ、原爆から福竜丸の事件、福島第1原発事故に至る核被害を振り返り、希望の調べに聞き入った。

 米国の水爆実験で被災した福竜丸の船首下に、当時の持ち主の名前を付けた「ミサコ」「カズコ」の2台を並べた。演奏家が、ピアノ2台を使う「ボレロ」ではおなじみのメロディーを次第に大きく響かせた。テンポよい即興の「広島地方の田植え唄」、原発事故を表現した曲もあり、2時間で17曲を奏でた。

 第五福竜丸平和協会の主催。被爆ピアノを直して各地で演奏会を開いている広島市安佐南区の調律師矢川光則さん(60)によると、2台を使ったコンサートは初めて。(岡田浩平)

(2012年5月14日朝刊掲載)

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