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被爆体験伝える大作絵画 広島の大前博士さん 東京で個展 新作も

 自らの被爆体験を絵画で表現している広島市西区の洋画家大前博士さん(79)の個展が、東京・池袋の東京芸術劇場ギャラリー1で開かれている。被爆後の惨状を伝えようと昨年8月に広島市で開き、今回は新作を含めた32点を出展した。

 すべて100号以上の大作。新作は、被爆した人や馬が炎のような背景の中で揺らぐ「荒れ滅びる幻影」や、水を求める被爆者の輪郭が闇に浮かぶ「川面に映る暮色」など。人々の逃げ惑うさまを描いた作品も目立つ。

 大前さんは「原爆のむごさを伝えたい。特に若者に何かを感じてもらえれば」と話している。7日まで。(清水大慈)

(2016年8月4日朝刊掲載)

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