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沖縄の悲劇 感性でたどる

 沖縄の本土復帰40周年を記念し、広島経済大(広島市安佐南区)の3年池内隆一郎さん(20)が現地の戦跡などを撮影した写真展が、キャンパス内の学生会館で開かれている。沖縄戦から命の尊さを考えるゼミ学習で巡った。18日まで。

 2月下旬、岡本貞雄教授(宗教学)のゼミのメンバーたち約70人と、那覇市や名護市などを訪れた。野戦病院となった壕(ごう)の内部や、負傷兵の治療にあたった当時の女子学徒が証言する様子など20点を展示する。

 15日は会場で池内さんがギャラリートークとして自らの体験を語った。「観光や本では分からない沖縄を知ることができた。悲惨な記憶を継承したい」と力を込めた。

 写真部に所属する池内さんは、ゼミ学習で記録を担当した。写真展を提案した岡本教授は「若い世代の感性がにじむ。沖縄を考えるきっかけにしてほしい」と語る。

 16~18日の午後0時半からは沖縄出身の教員が古里への思いを語る。(野田華奈子)

(2012年5月16日朝刊掲載)

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