×

ニュース

原爆劇を通じ平和願う 園児ら「伸ちゃんの三輪車」熱演 広島市中区

 核兵器の恐ろしさを考える集いが4日、広島市中区の広島国際会議場であった。三輪車で遊んでいる時に被爆して亡くなった鉄谷伸一さん=当時(3)=の実話を題材に、園児や被爆者が原爆劇を披露。遺族と平和への願いを共有した。

 鉄谷さんの三輪車は父親が原爆資料館(中区)に寄贈し、常設展示されている。集いでは、認定こども園の広島光明学園(東区)などの子どもたちが劇「伸ちゃんの三輪車」を熱演。伸ちゃん役を演じた双子の在津快音(かいと)君(6)と慶人君(6)が「戦争は嫌い。平和の大切さを伝えたい」と声をそろえた。

 見守った伸一さんの弟敏則さん(67)=中区=は「71年たってからも語り継がれているのはありがたい。子どもたちを被爆者にしないことが亡き父と兄の願い」と力を込めた。

 「ひろしま将来世代フォーラム」など三つの市民団体が催し、約900人が参加。核兵器や戦争のない世界の実現を目指す子どもたちの会議の発会式も兼ねた。(渡辺裕明)

(2016年8月5日朝刊掲載)

年別アーカイブ