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似島の戦争遺跡伝える 段原中生、地元公民館で展示 広島市南区

 広島市南区の段原中の図書部員15人が、原爆投下後、多くの被爆者が運ばれて亡くなった似島の戦争遺跡をまとめた資料を、段原公民館に展示している。8日まで。

 部員の4人は6月、似島の歴史に詳しい島民、宮崎佳都夫さん(68)の案内で遺跡を訪ねる催しに参加。解説や文献を基にして、10カ所を模造紙3枚にまとめた。

 旧陸軍似島第二検疫所跡では、原爆投下後に野戦病院となり、多くの被爆者が命を落としたと説明。ここの井戸水が、平和記念公園の慰霊碑に供えられる「原爆献水」となることや、第1次大戦中に捕虜収容所があったことなどを写真付きで載せた。

 「似島に戦跡があることを知らない人は少なくない。平和を考えるきっかけになれば」と3年の尾崎彩音部長(15)。近くの主婦森島美香さん(40)は「近くの島にこんな深い歴史があったとは」と驚いていた。(井上貴博)

(2016年8月5日朝刊掲載)

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