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社説・コラム

2016年 平和への誓い

 「人が焼けるにおいがした」 「ある者は、肌が溶けて人間には見えんかった」

 原子爆弾が落とされた広島の様子を、語り部の方は語ってくれました。 思い出したくない、胸が張り裂けそうだ。

 被爆された人の辛さは、いつまでも、いつまでも終わることはありません。

 被爆者の思いや被爆の事実を自らの体験のように、想像するのです。

 聞きたくても、聞くことができなくなる日が近づいています。

 一瞬で街がつぶれ、日常や夢を踏みにじられた

 昭和20年(1945年)8月6日 午前8時15分の出来事を、

 私たちは、もっと、知りたいのです。もっと、伝えたいのです。

 悲しみや苦しみを乗り越えた人々の努力によって、

 広島は青く澄んだ空の下、色とりどりの花が咲く街に復興しました。

 この広島に、今年も、世界各地から、多くの人が訪れています。

 あの日の事実を知るために、平和記念公園を巡り、平和記念資料館を見学し、

 語り部の方の話を聴き、原子爆弾の恐ろしさを実感しています。

 そして、「あの日の出来事を伝える」と約束してくれた人たち、

 平和の広がりを感じました。

 私たちは、待っているだけではいけないのです。誰が、平和な世界にするのでしょうか。

 夢や希望にあふれた未来は、ぼくたち、わたしたち、一人一人が創るのです。

 私たちには、被爆者から託された声を伝える責任があるのです。

 一人一人が、自分の言葉で、丁寧に、

 戦争を知らない人へ 次の世代へ 世界の人々へ

 命の尊さを 平和への願いを 私たちが語り伝えていきます。

平成28年(2016年)8月6日
こども代表
広島市立竹屋小学校6年 中奥垂穂
広島市立亀山小学校6年 青木優太

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