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岩国で11日試験飛行 米艦載機移転 市は周辺騒音測定

 岩国市は5日、在日米軍再編で米海軍厚木基地(神奈川県)の米空母艦載機が2017年ごろまでに岩国市の米海兵隊岩国基地へ移転する計画に伴い、国が艦載機の試験飛行を岩国基地で11日に実施すると発表した。市と山口県などが中国四国防衛局に要望していた。11日は市が艦載機の騒音を周辺で測定する。(野田華奈子)

 試験飛行は11日午前10時すぎから実施される。移転する機種の大半を占め、騒音が懸念されるFA18スーパーホーネット1機が、岩国基地周辺で飛行する予定だ。市単独でも実施を要望していた岩国市の福田良彦市長は「評価したい。市民にも飛行状況を体感してもらいたい」とのコメントを発表。福田市長や市関係者たちが基地近くの「みすみクリーンセンター」から視察し、騒音を測定する。

 だが、今回は1機のみの飛行で、市民からは実効性に疑問の声も上がっている。市は、岩国基地に所属する従来型のホーネットの騒音を試験飛行とできるだけ同じ条件で測定し、スーパーホーネットと比較することを検討している。

 中国四国防衛局が5日、試験飛行を要望していた山口県基地関係県市町連絡協議会の構成自治体や広島県などに実施を伝えた。岩国市は、市議会や連合自治会にも視察参加を呼び掛ける。

米空母艦載機移転計画
 在日米軍再編で米海軍厚木基地の空母艦載機59機を2017年ごろまでに米海兵隊岩国基地へ移転する計画。いずれも、横須賀を母港とする米空母ロナルド・レーガンの艦載機。06年に日米が合意したロードマップでは、移転を予定する艦載機の大半がFA18ホーネットだったが、現在は機体がより大きくエンジン出力の高いスーパーホーネットに切り替わっている。

(2016年8月6日朝刊掲載)

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