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声優の堀さん 原爆詩を朗読 アニメ「忍者ハットリくん」 広島の原爆資料館で8日

 アニメ「忍者ハットリくん」の主人公の声などで知られる声優の堀絢子さん(東京都)が8日午後1時半から、原爆資料館(広島市中区)で詩人峠三吉らの原爆詩を朗読する。原爆で父を奪われた体験から、犠牲者への追悼の思いを込める。

 読むのは、峠の原爆詩集から「ちちをかえせ ははをかえせ」で始まる「序」や、被爆後に救護所になった陸軍被服支廠(ししょう)(現南区)の惨状を描写した「倉庫の記録」など5編程度。被爆死した少女の一人芝居「朝ちゃん」も上演する。

 堀さんの父利兵衛さん=当時(41)=は軍医として山口県から広島に召集され、基町(現中区)で被爆。2週間後に亡くなった。堀さんは反戦を訴えるため、1989年から「朝ちゃん」を演じてきた。原爆の悲惨さ、家族の悲しみをより深く伝えようと近年、原爆詩の朗読に挑戦している。

 市民グループ「旧被服支廠の保全を願う懇談会」が主催し、無料。同会Tel090(6408)1528。(水川恭輔)

(2016年8月6日朝刊掲載)

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