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国連事務次長が松井広島市長と会談

 国連の金垣洙(キム・ウォンス)事務次長兼軍縮担当上級代表は5日、広島市役所で松井一実市長と面会した。核軍縮の進展を目指す国連作業部会が今月中旬にまとめる勧告文書に関し「(核兵器保有国側と非保有国との)溝を狭め、柔軟、創造的になるよう国連として各国に働き掛けている」と述べた。

 核兵器の廃絶を巡り、段階的な手法を主張する保有国側と、法的禁止を訴える非保有国との間で対立が深まっている。勧告文書は2月、5月の会合で出た各国のさまざまな意見を反映しており総意で採択される見通し。金氏は、その後の国連総会での議論に向けて「共通の土俵を見つけなくては。核兵器の廃絶は全ての国が参加してこそ意味がある」と強調した。

 松井市長は「こんな思いを他の誰にもさせてはならないという被爆者の思いをベースに、共通認識が広がるよう都市、市民レベルで努力する」と応じた。

 金氏は、6日の広島市の平和記念式典に出席するため同市を訪れた。

(2016年8月6日朝刊掲載)

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