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野々浜小に原爆焼寄贈 福山の石岡さん

 福山市大門町の石岡悦子さん(75)が5日、所有していた原爆焼を地元の野々浜小に寄贈した。これまでに広島県と岡山県で7点見つかったうちの一つ。

 原爆焼は第2次世界大戦後、広島市の爆心地近くの土を混ぜて作った陶器。この日は同小で贈呈式があり、石岡さんが甲斐泰弘校長に目録を手渡した。

 式後、石岡さんは全児童約140人に「戦争は二度としてはいけない。命を大切にして」と訴えた。石岡さんは神戸市出身。戦時中、3歳の頃に同市の空襲で必死に逃げた経験や淡路島に疎開した際の体験も話した。

 原爆焼は、1990年に亡くなった義父が愛用していた。石岡さんは「義父が手に入れた経緯は知らないが、原爆焼と聞いて保管していた。学習に役立ててもらえれば」と願う。同小は校内で展示する予定。(福田彩乃)

(2016年8月6日朝刊掲載)

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