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託された声、伝える責任 こども代表3人「誓い」や「鐘」

 広島市内の小学6年生3人が平和記念式典に「こども代表」として参加した。「平和への誓い」を力強く発信し、平和の鐘を高らかに響かせた。

 誓いは竹屋小の中奥垂穂(たりほ)さん(11)=中区=と亀山小の青木優太君(12)=安佐北区=が朗読した。原爆投下直後の様子を語った被爆者の証言を引用。老いが進む現実も踏まえ「私たちには被爆者から託された声を伝える責任がある。待っているだけではいけない」と訴えた。

 中奥さんは「核兵器はなくせると信じ、原爆の恐ろしさと命の尊さを次世代につないでいきたい」と力を込めた。青木君は「聞いている人の心に、被爆者の姿が浮かぶように読んだ」と思いを話した。

 観音小の武田結衣さん(11)=西区=は、遺族代表の己斐東小教諭亀本宗祐さん(41)=同=と黙とうの1分間、「平和の鐘」を鳴らした。武田さんの曽祖母は結婚前に被爆し、顔にやけどを負ったという。「一生残る苦しみを音に込めた。世界中の人たちに、その思いが届いてほしい」と語った。(木原由維、滝尾明日香)

(2016年8月7日朝刊掲載)

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