×

ニュース

外国人に人気 観光地ランク 原爆資料館・ドーム1位

 世界最大の旅行口コミサイト運営会社の日本法人がまとめた外国人に人気がある国内観光地のことしのランキングで、広島市中区の原爆資料館と原爆ドームが1位になった。廿日市市の宮島も4位で、広島県内の二つの世界遺産が昨年に続き高い評価を得た。(胡子洋)

 トリップアドバイザー(米国)の日本法人が、世界30カ国の自社サイトへの昨年度の投稿を基に調査。観光地の5段階評価の満足度とコメント投稿数を数値化し、上位20位を15日に発表した。

 昨年2位だった原爆資料館と原爆ドームには100件以上の投稿があった。評価のほとんどがほぼ満点。「展示内容は驚くべき告発」「絶対に旅行の行程に入れるべきだ」などのコメントが寄せられた。地域別では米国で1位、欧州(5カ国)では3位だった。

 原爆資料館に2011年度訪れた外国人は9万6510人。東日本大震災や福島第1原発事故の影響で、前年度から半減した。増田典之副館長は「4月以降、外国人の入館者数は復調している」とみる。

 同法人によるとサイト閲覧者数は月6千万人。市は「多くの外国人観光客が訪れ、原爆被害の実態に触れてもらうきっかけになってほしい」としている。

 宮島は昨年の1位からランクを下げたが、鳥居や自然の美しさ、カキのおいしさを評価する声が多かった。

 県の寄谷純治ブランド推進部長は「高い評価を生かし、海外から広島を訪れた人に瀬戸内しまなみ海道など他の魅力も発信したい」としている。

 ランキングの2位は箱根彫刻の森美術館(神奈川県箱根町)、3位は伏見稲荷大社(京都市)だった。

(2012年5月21日朝刊掲載)

年別アーカイブ