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福島の中学生 被爆学ぶ 広島市中区で伝承者から講話

 福島県の中学生6人が被爆体験伝承者の講話を聞く会が7日、広島市中区であった。平和首長会議(会長・松井一実広島市長)として加盟都市の若者を被爆地に招く、初の取り組みの中で企画した。

 市が養成する伝承者の主婦大松美奈子さん(44)=安佐北区=が、爆心地から約2キロの東練兵場(現東区)で被爆した国重昌弘さん(85)から聞き取った体験を紹介した。

 自分の頬を触るとずるりと皮がむけた、やけどを負わない人も放射線障害に苦しみ死んでいった…。地図や絵を示して45分間語り「誰にも同じ思いをさせたくない。核兵器廃絶を目指すことが敵討ち」という国重さんのメッセージを伝えた。

 6人はいわき市立江名中の生徒会執行部。3年坂野莉子さん(14)は「福島では、放射線被害への恐怖や差別が重い問題。被爆者と体験や願いを理解し合いたいと思うようになった」と話した。(久保友美恵)

(2016年8月8日朝刊掲載)

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