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9ヵ国・地域教員ら研修 中東・北アフリカ 平和教育に生かす 広島

 チュニジアやパレスチナなど中東・北アフリカの9カ国・地域から教員たち12人が広島市を訪れ、被爆の実態や復興を学んでいる。自国での教育に生かし紛争解決などを目指そうと、祖父が被爆者の日系米国人レイ・マツミヤさん(42)が企画した。

 12人は中学教員や教育省の職員たち。2日に来日し原爆に関する講義を受けたり、平和記念式典に参加したりした。

 8日は、中区の広島国際会議場で、平和教育の構想を発表。チュニジアの中学校で英語を教えるレイラ・ベンサイードさん(43)は、式典でこども代表2人の「平和への誓い」を聞いた体験などを踏まえ「記憶の継承が大切。犠牲者の遺族に証言してもらい、平和の大切さを語ってもらいたい」と話した。

 マツミヤさんは、紛争解決を目指すNPO法人の事務局長。1998年から、米国に中東・北アフリカから毎年約30人の教員を招いて研修を開催。昨年の被爆70年を機に広島での研修を企画した。一行は9日に帰国する。(森戸新士)

(2016年8月9日朝刊掲載)

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