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福山空襲71年 平和へ思い 市内で慰霊式・つどい

 福山市の市街地の8割を焼失し、354人が犠牲になった福山空襲から71年を迎えた8日、「原爆・福山戦災死没者慰霊式」が霞町の中央公園であった。市内では平和のつどいもあり、市民が平和への思いを新たにした。(高本友子)

 慰霊式には遺族たち約270人が参列。折り鶴や折りばらを母子三人像前にささげた。羽田皓市長は「戦争の悲惨さの次世代への継承はわれわれの責務」とあいさつした。

 平和について若者が学ぶ、市人権平和資料館の連続講座「ふくやまピース・ラボ」のメンバー9人が「過去の過ちを、なかったかのように忘れてはいけない」などと追悼の言葉を述べた。

 松浜町のリーデンローズでは「市民平和のつどい・市民平和大会」があり、約1100人が参加した。戦争体験の証言会では木村滋さん(85)=道三町=が、福山空襲時、霞町の自宅から芦田川の土手まで炎をよけながら歩いた体験を説明。被爆者の清代律子さん(88)=松永町=は「戦争は絶対してはならない。若者は行動してほしい」と訴えた。

 児童や生徒による、平和への願いを込めた歌や演奏の披露もあった。いずれも、市などでつくる原水爆禁止運動福山推進連盟が主催した。

(2016年8月9日朝刊掲載)

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