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埋め立て許可「撤回を」 上関原発反対派 山口県に申し入れ

 中国電力の上関原発(上関町)建設予定地の公有水面埋め立て免許の延長申請を山口県が許可したのを受け、建設に反対する上関原発を建てさせない県民連絡会が10日、県に許可を撤回し不許可とするよう申し入れた。

 共同代表で児童文学作家の那須正幹さん(74)=防府市=たち21人が県庁を訪れ、商工労働部の末永睦理事に村岡嗣政知事宛ての申し入れ書を手渡した。

 3日の延長許可について「県民の安全・安心を守るべき知事としての責任を国に丸投げする暴挙。容認できない」としている。末永理事は「公有水面埋立法に基づき適正に審査した。撤回は考えていない」と回答した。

 意見交換で連絡会側は、国が原発の新増設を現時点で想定していないとする中で、「延長許可は、福島第1原発事故後、山口県が初めて新設にゴーサインを出したことになるという自覚があるのか」などと迫った。県は「上関原発の重要電源開発地点の指定は引き続き有効という国の見解が示されたため許可した」などと繰り返した。(佐藤正明)

(2016年8月11日朝刊掲載)

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