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折り鶴の禎子さん思い歩く  命日で市民ら120人

■記者 森田裕美

 2歳で被爆し、10年後に白血病で亡くなった佐々木禎子さんの命日にあたる25日、広島市中区の平和記念公園内で、原爆犠牲者を悼み、平和を考える取り組みが相次いだ。

 禎子さんの兄佐々木雅弘さん(67)=福岡県=たちでつくる特定非営利活動法人(NPO法人)は「SADAKOウォーク」を開いた。1-77歳の約120人が参加。福岡県の禎子さんの妹(62)と弟(59)も加わった。

 3キロと10キロの2コースに分かれ、原爆資料館南側を出発。禎子さんの死を契機に半世紀前建立された「原爆の子の像」などゆかりの地を歩き、平和の尊さを確認し合った。

 雅弘さんは、「つらくても家族を心配させまいと気丈に振る舞った禎子の思いやりの心は平和の原点。命日に多くの人に一緒に考えてもらえ、感激だ」と喜んでいた。

 あいおい損保中国本部(中区)の社員たち約160人は、公園内を清掃。くま手やごみ袋を手に、落ち葉やごみを拾った。禎子さんの命日に合わせ松本隆史本部長(57)が、東京地区の社員たちから託された千羽鶴を、原爆の子の像にささげた。

(2008年10月26日朝刊掲載)

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