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小頭症患者の支援強化要請 きのこ会が方針

 胎内被爆した原爆小頭症患者と家族、支援者でつくる「きのこ会」(長岡義夫会長)は26日、広島市南区で総会を開いた。全国の患者に対する等しい支援体制を国に要請することを確認。二つの広島県被団協にも実現への協力を求めていく。

 会員の患者18人のうち広島市や三次市、愛媛県今治市の9人と、家族、支援者たち約30人が出席した。

 親の死や患者の高齢化を受け広島市が昨年度、専任の医療ソーシャルワーカーを配置。患者の相談に乗り、通院の付き添いもする。ただ総会では、市外の患者は同様のケアを受けられないとの声が出た。患者の岸君江さん(66)=三次市=は「同じ小頭症でありながら支援に差があるのはおかしい」と訴えた。

 このほか、病気などで総会に出席できない患者がいるため、会報を定期発行し、会員同士のつながりをさらに深めると決めた。

 総会には、今後の連携を視野に他の被爆者団体を招いた。広島県被団協の坪井直理事長がメッセージを寄せ、もう一つの県被団協(金子一士理事長)は吉岡幸雄副理事長が出席した。(増田咲子)

(2012年5月27日朝刊掲載)

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