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広島の慰霊碑前 被爆者ら抗議 放射線被害に危機感 伊方3号機再稼働

 伊方原発3号機の再稼働を受け、広島県原水禁と県平和運動センターは、広島市中区の平和記念公園の原爆慰霊碑前で座り込みをして抗議した。

 午後0時15分に始まり、労組員や被爆者たち計約40人が参加。県原水禁の金子哲夫代表委員は、福島第1原発の事故後、放射能で汚染された地域の住民が避難を続ける現状に触れ、「伊方原発で事故が起き、瀬戸内海が汚染されれば元に戻すのは不可能だ。放射線被害をこれ以上生み出してはいけない」と訴えた。

 参加者は「福島をくり返すな!」と書かれた横断幕などを掲げ、炎天下に30分間、無言で座り込んだ。抗議文も採択した。安佐北区の被爆者、神崎昭男さん(75)は「地震に対する安全が担保されているとは思えない。再稼働を進める政府の考えは理解できない」と語った。

 府中市役所前でも、県原水禁府中地区協議会の10人が正午ごろから約30分間座り込み、抗議した。(坂本顕、山崎雄一)

(2016年8月13日朝刊掲載)

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