×

ニュース

戦時中の中国刻んだ42枚 山口出身の軍医撮影 下松で展示

 日中戦争に従軍した軍医が愛用のカメラで撮影した写真を紹介する「イコンタが見た戦争」が、下松市西豊井の市駅南市民交流センターきらぼし館で開かれている。28日まで。

 陸軍から中国・山東半島へ派遣された山口市出身の故石谷昌登さんが現地で写した42枚。戦場から戻ってくる日本兵や、同半島の竜口市、昌邑市などの町の様子、現地の祭りなどを、6×6センチの正方形の写真が撮れる折り畳み式カメラ「イコンタ」で撮影した。

 石谷さんは1985年に86歳で亡くなった。孫の会社員直文さん(42)=宇部市亀浦=が一昨年、遺品を整理していたときにイコンタと写真を発見。「祖父が残した貴重な写真を多くの人に見てほしい」と写真展を企画した。

 下松市瀬戸の松田正久さん(69)は「モノクロで味があり、当時の様子が伝わってくる」と見入っていた。月曜休館。きらぼし館Tel0833(48)6080。(高田果歩)

(2016年8月13日朝刊掲載)

年別アーカイブ